第一節 ヨハネ黙示録概説 4

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序  言 (一章一節ー三節)

⁋ここには黙示録が記されるに至った状況と理由とが、非常に簡潔に記されている。先ず黙示録は何であるかということを、

「これイエス・キリストの黙示なり」

と説明している。しかしてその黙示の内容は何であるかを、

「かならず速かに起るべきこと」

として説明し、更にそれが如何にして教会に示されたかを、

「その僕どもに顕わさせんとて、神の彼に与えしものなるを、彼その使を僕ヨハネに遣して示し給えるなり」

と述べている。第二段にこの黙示を示された「僕ヨハネ」が、その命令に従って記したところに就て述べている。即ちそれは「見しところ」であって、然もそれは「悉(あまね)く」で、何らその見し処から除外もしなければ洩らしもせず、 それを彼は「証し」しているといっている。この証言即ち「預言の言」には、「読む者と之を聴く」者とがある筈であるとしている。これはこの黙示録が、単なる書簡の如きものではなく、・ 教会において一人の人によって「読まれ」、しかしてその他の人々はこれをきくということを予想している。更に進んでヨハネは

「此の書の中に録されたることを守る者ども」

に対する祝福を語り、終に重大な言を記している。「時近ければなり」!。この黙示——僕ヨハネが見しところ・その証しするところのことが、起るのは目睫(もくしょう)の間に迫っているというのである。本書は以上の如き簡潔にして然る明瞭なる序言を以て、その筆を始めている。

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第三章 預言書>第一節 ヨハネ黙示録概説 4 終わり、次は第一節 ヨハネ黙示録概説 5

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