第二章 第三節 コリント前書概説16

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第二 教会の秩序 (十一章ー十五章) 4

(3) 復活の秩序 (十五章)  1

⁋本書の頂点をなすのがこの復活の秩序である。教会の秩序に就て種々述べられてきたが、教会の秩序の源は復活の秩序である。抑(そもそ)も宇宙の目的である「キリストにおける万物帰一」という事が具現するのは、この教会の首(かしら)なるキリストの復活を通してだからである。復活の秩序は即ち万物帰一の秩序なのである。

「もし死人の復活なくば、キリストもまた甦えり給わざりしならん。もしキリスト甦えり給わざりしならば、我らの宣教も空しく、汝らの信仰もまた空しからん」

と述べられている(同十四節)。 教会の信仰と生活の一切の充実完成はこの復活にあり、この復活のみが人間をその絶望的虚無感から救うのである。

「凡ての人、アダムに由りて死ぬるごとく、凡ての人、キリストに由りて生くべし。しかして各人その順序に従う」

といわれ、その順序は

「まず初穂なるキリスト、次はその来り給うときキリストに属する者なり。次には終きたらん、その時キリストは、もろもろの権能・権威・権力を亡ぼして国を父なる神に付し給うべし」

と記され、その目的は「これ神は万の物において万の事となり給わん為なり」と結論されている(同二十二節以下)。

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第二章 教会書>第三節 コリント前書概説16 終わり、次は第三節 コリント前書概説17

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