第三章 第八節 ハガイ書、ゼカリヤ書・マラキ書概説6

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ゼカリヤ書2

⁋ゼカリヤ書は預言者ゼカリヤの預言集とせられているが、普通二部に分割して取り扱われる。その前半に於ては(一章ー八章)、前述のハガイと共に第二神殿再建完成を激励したゼカリヤの預言が、 ハガイのそれと同樣に明確に日附けせられて記されている。
⁋預言者ゼカリヤとは、前述のようにエズラ書に於て、第二神殿再建完成をハガイと共に激勵した人であって(五章一節、六章十四節)、そこには「イドの子」とあり、ゼカリヤ書の肩書には「イドの子ベレキヤの子」(即ちイドの孫) と記されている。是は恐らく彼の父ベレキヤが早世した為に、普通イドの子と呼ばれたものであろう。此のイドと云う人は、ゼルバベルと共にバビロンから帰還した祭司の一人で(ネヘミヤ十二章四節)、之に依て預言者たるゼカリヤも亦祭司の家の出であった事がわかる。
⁋ゼカリヤ書前半の預言は「ダリヨスの二年八月」(紀元前五〇二年)から、「ダリヨス王の四年の九月」(同五一八年)に及んでいる(一章一節、七章一節)。従って彼はハガイのそれより二ヶ年後まで預 言した事がわかる。
⁋ゼカリヤ書の前半は、「緒言的警告」(一章一ー六節)・「異象的預言」(一章七節―六章八節)・「歴史的記録」(六章九―十五節)・「祭司的質疑」(七章)・「終末的回復」(八章)の五部に分たれている。

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