第一章 第五節 「申命記概說 」1

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⁋申命記は旧約聖書に於ける第五の書物で、「モーセ五書」の最後の書物である。本書は出埃及記・レビ記・民数紀略に於て神がイスラエルに語り給いし全ての律法の「警告的再解明」である。モーセは愈々ヨルダン河の東側に到着したイスラエルに、モアブの平野に於て此の「再解明」を語り、 その決別の警告とした。本書の内容は、「緒言・過去を顧みて・現在を省みて・将来を望みて・続尾」の五部に分たれる。

第一「緒 言」

⁋此の部分に於ては(一章一〜四節)、モーセがヨルダンの東側モアブの平野に於て「第四十年の十一月に至り、その月の一日に」その律法の解明をした由が記されて居る。此所(このところ)に特に

「ホレブよりセイル山の路を経てカデシバルネヤに至るには十一日路あり」

と記されて居る。是によるとホレプ即ちシナイ山からイスラエルはカナン南方の入口なるカデシバルネヤまで十一日路であるから、如何(いか)に長くとも一ヶ月でカナンに入り得た筈であった。然るに前述の如く彼等の不信仰が四十年の広野彷徨を彼等に味わしめたのであった(民数記十三章二十五節以下、十四章三十四節)。

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